ホッケー部員の心得

1.目指すもの

 

我々は、ホッケーを通じて「チームの成功」と「個人の成長」を目指します。

 

(1)チームの成功

塾ホッケー部は、ホッケー競技で慶應義塾を代表する組織であり、健康のためや勝敗に関係なく楽しむことを目的にスポーツに取り組む組織ではなく、いかなる状況でも全員がチームの優勝を目指し努力していきます。

 

(2)個人の成長

塾ホッケー部は、日本におけるホッケーのルーツ校であり、おごることなく、その誇りと責任を自覚し、社会に貢献するリーダーになることを目指し努力していきます。

すなわち、品格、知力、体力、精神力、礼儀すべてで実力者になることです。

戦績がよいだけでは不十分であり、立派な行動をするだけでも不十分であり、高い目標に向けて部員が様々な活動を通じて努力していくことで、その両方を成し遂げることができます。

 

2.行動規範

 

目指すものを達成するために、我々は次の行動規範に基づいて行動します。

 

(1)伝統に誇りをもつ            

誇るべき伝統をしっかりと継承するとともに、継続だけに甘えず、つねに進歩を目指し、創造していきます。

 

(2)敬意、尊ぶ気持をもつ

チームの仲間、対戦相手、審判はもちろん、関係者のみならず、現在の自分自身に対して支援いただいている保護者、先生、OB・OG等の方々に常に感謝の気持をもちます。

また、ユニフォーム、グランド、スティック、部室等に対してもそれを作り用意してくれた方々への感謝の気持を持ち、大切に扱います。

 

(3)自分で考える

試合において、また社会においても最も重要なことのひとつは「常に瞬時に的確な状況判断ができるか」です。

練習時、普段の行動時においても常に自分で考える習慣を身につけます。  

 

(4)常に全力、本気で取り組む

練習はもちろん、日常生活の生活態度が試合につながります。常に全力、本気で取り組むことによって、試合においてその実力が発揮され、チームも個人も成長していくことができます。

 

3.練習に対する姿勢

 

優勝するためには、優勝するにふさわしいチームになることです。

優勝するチームは、スーパープレーができるからではなく、基本が構築されているチームです。

プレッシャーのかかる試合において、決定的な場面でミスをしない、走り負けない走力、正確なストップ、強く正確なストローク、精度の高いパス、シュートができるかどうかが重要な のです。

すなわち、優勝するにふさわしいチームとは、当たり前のことを当たり前にできる人間により構成されたチームです。

試合において当たり前のことを当たり前にできるようになるためには、日常生活、練習においても当たり前のことが当たり前にできる人間にならなければなりません。

そのために、練習にあたっては次の姿勢で臨むことが必要です。

 

(1)基本の重要性を認識する

いかにホッケーのルールが変わろうと、「走力」、「ボールを確実に止める」、「ボールを強く正確に打つ」ことの重要性は変わりません。

この基本技術を習熟するには、地道な反復練習を積み重ねすることでしか実現できません。

優勝するためには、個々人の基盤である基本の重要性を認識し、1年間継続して基本の強化に取り組むことです。

 

(2)チャレンジする

日々の練習で大事なことは、どれだけ頑張ったかではなく、「具体的に何を習得したか」です。その日の練習の前後で自分自身何が変わったか、成長したかが重要なのです。

成長(何かを習得)するためには、練習でチャレンジすることが必要です。

練習でチャレンジした結果のミスは問題ではなく、失敗を恐れチャレンジしないこと、ミスを恐れ得意なプレー、無難なプレーしかしないことが問題なのです。

チャレンジして、進歩、成長を勝ち取ります。        

 

(3)常に考える

試合において最も重要なことは「選手が迅速に正しい状況判断ができるか」です。

あらゆるスピードが求められるホッケーでは、特に想定外の状況に直面したときに、準備した机上の戦術よりも、ベンチからの指示よりも、選手自身が皮膚感覚で瞬時に的確な判断ができるかが極めて重要です。

その判断力を身につけるためには、練習中に考える習慣をつける、練習で頭を使う、自ら考えることです。

練習をただこなすのではなく、練習メニューの目的を理解し、ひとつひとつのプレーを考え、状況に応じて判断し、的確なプレーをすることです。

テクニックに判断力を加えた本当のホッケースキルを身につけます。

 

(4)勝つことに執着する

練習は試合のためにあり、練習のための練習ではなく、常に試合を意識し、練習時から勝つことに執着します。

負けたくないなら自分に厳しく、勝つためには他人や他チームよりも努力するしかありません。

怖いのは相手ではなく、「己の妥協」であり、最後は自分との戦いが勝負を決します。

試合を意識し、練習時から勝つことに執着し、自分を追い込んで練習を重ねます。

 


「ホッケー部員の心得」は1906年の慶應義塾ホッケー倶楽部創設の趣意や永年にわたる諸先輩の方々のご指導等に基づいて、2012年に安西浩哉前監督が部員の育成指導のためにまとめて説話されたものを、創部110周年のあらたなスタートにあたり、塾ホッケー部員の行動指針として編集したものです。